11月22日(水)発売に発売された文芸春秋社「空と風と時と 小田和正の世界」追分日出子著…はもう完読されましたでしょうか?今回はこの書物のチョッと気になった事を知っていただきたく執筆しました。
気になる点
追分日出子さんの徹底取材による今回の小田さんの評伝。
「誰も書けなかった、初の評伝」といううたい文句に誰もが納得する上々の評判!
ただ他の著書からの引用に関して説明が不十分なのではないか?と感じました。以下、一例をご紹介いたします。
事の発端
明日、12月11日(月)より1泊2日で仙台旅行へ行きます。
12月11日に仙台市の東京エレクトロンホールで開催される…
「七十七スターライトシンフォニー チャリティーコンサート スターダスト☆レビューwith仙台フィルハーモニー管弦楽団」の抽選に運よく当選しヨメと2人で仙台へ行くことになりました。
仙台と言えば小田さんの第2の故郷。
今回も小田さんゆかりの地を訪問すべく、今回発刊された評伝の中から「仙台」というキーワードを拾い出してみました。
26回「仙台」という単語がこの評伝に登場しますがその中で注目したのが…
59ページ後ろから2行目から書かれている以下のくだりです。
まずは 仙台 地区 の 予選 に 申し込ん だ が、 この 時、 係員 に、 東北 地区 予選( 宮城 地区 予選)、 東北 地区 本選、 全国 大会 と、 あと に 続く 三大会 の 日程 について も 訊ねる と、 係員 は 途中 から 呆れ た 風 で 真面目 に 取り合わ なかっ た。 小田 たち に し て みれ ば、 全国 大会 出場 は 既定 の こと と 思い 込める だけの 自信 が あっ た。
一 九 六 九 年 七月 二十日、 仙台 地区 予選 が 行わ れ た。 場所 は、 仙台市 の 西花苑( フラワー・ガーデン)。 三分 以内 に 一曲 か 二曲 が 規定 だっ た。 彼ら は、 聖 光 学院 の 同級生 たち が 冗談 半分 に つけ た バンド 名「 THE OFF COURSE」 で 参加 し た。 一曲 目 は 前年 から 歌っ て いる「 One Boy」、 元々 アメリカ の ミュージカル の 挿入歌 で、 ポップス と ジャズ を 歌う アメリカ の 女性 シンガー、 ジョニー・ソマーズ の ハーモニー を きかせ た 楽曲 だ。 二曲 目 は PPM の「 A Soalin」 を 演奏 し た。 初めて の コンテスト で、 三人 とも あがっ て しまい、 思う よう に 声 がで なかっ た。 とは いえ、 予選 通過 は 疑わ なかっ た。 しかし、 発表 さ れ た 受賞 者 の なか に「 THE OFF COURSE」 の 名 は なかっ た。 三人 も、 応援 に き て い た 友人 たち も 呆然 と し た。 小田 は のち に「 背筋 が ゾク っと し た。 あんな ゾクッ は 人生 でも そう ない ゾクッ だっ た」 と 回想 し て いる が、 受賞 でき ない とは 誰一人 想像 すら し て い なかっ た。 審査 員 による 批評 が 行わ れ、 彼ら の 番 に なっ た 時、 鈴木 と 地主 が 審査 員 に 詰め寄っ た。「 どこ が 悪かっ た のか?」「 なぜ 入賞 でき なかっ た のか?」。 考え て みれ ば、 とんでも ない 自信 とも 言える の だ が、 彼ら の 気迫 に 押さ れ て 審査 の 集計 が 見直さ れ、 その 結果、 集計 ミス が 判明 し、 彼ら は 二 位 入賞 と なっ た。
既読感が…
上記の文章を読んで…どこかで読んだなぁ…とふと感じました。
ネットで調べると…
「オフコースのあるファンのサイト」で…
結構、内容が似ていると思われませんか?
これはきっと共通のネタ本がある!と睨んだ付き人が手にしたのが…
困ったときの「はじめの一歩」
付き人のバイブルとして何かにつけ参考にさせていただく「はじめの一歩」オフコースファミリー箸:サンリオ刊
その元となる原稿を発見しました。
「はじめの一歩①」71ページから…
「オフコースのあるファンのサイト」の記事はまだ…だいぶアレンジされてますが、追分さんのほうは…ほぼ同一の書きぶりです。💦
付き人の意見
追分さんの他の箇所ではキッチリと引用元を併記されている箇所も有ります。
例えば33ページ1行目…
「父の信次自身が生前オフコースの会報誌にこう語っていた…」等引用元を明記されておりこれが本来すべきマナーです。
…でないとどこまでが追分さん独自取材による記事で、どれが引用記事なのか判別がつきません。
巻末の参考文献の中に「はじめの一歩」を挙げられていますが「十束ひとからげ」状態です。
せっかくの血と汗と涙による長期間の取材がこんな事で無になってはもったいないことです。
付き人のブログやX(旧Twitter)で他の方の記事を引用する際は引用元を明記しています。
盗作を指摘してるわけではございません。その辺は誤解のないよ~に!
われわれ読者の対応はどうすべきか?
追分さん独自取材と引用が不明確な評伝である事が分かりましたので,今後、読み進める上でどう対応すれば良いのか考えてみましょう。
①追分さんの独自記事は「コレでもか⁈」というくらい事細かく書かれてます。例えば母方のオハナシなんぞ私立探偵顔負け!誰も真似ができましぇ〜ん!
②それに対して引用記事は今までの文の流れから異なりサラリと書かれてます。
③今回の基本的な構造は…
・独自取材
・AERA、PRESS等に掲載された過去の独自取材
・「はじめの一歩」、PRESS,ツアーパンフレット等の過去の文献
・小貫さん田家さん等の評論家の記事
・LIFE SIZE等の映像資料
以上の情報を一冊の評伝としてまとめ上げられたもの…と理解して間違いないでしょう。
ツアー帯同、根掘り葉掘り取材訪問等、足で得た情報と膨大な資料から必要情報を抜き出しそれらをまとめられてます。
だから「小田さんに関するまとめブログならぬ、まとめ評伝」…と言う捕まえ方で読むのが1番良いでしょう。
これは追分さんの独自の取材やわ
これはどこかの引用かな…とご自身の頭の中で仕分けしながら読み進められるのが良いでしょう。
時間がある時に引用元を探して、それらを確認すれば、また新たな発見があるかもしれません。
個人個人では決して成し得ない作業をやってのけた追分日出子さんと編集の伊藤淳子さんに感謝…です。
蛇足
Yassさんと地主さんのご活躍
仙台予選でYassさんと地主さんが審査員にクレームを申出なかったらオフコースも小田さんも我々の目に触れる事は無かったでしょう。
お二人のGood Jobあってこそ!
小田さんはいろんな方々に守られたラッキーな方とも言えるでしょう。
西花苑の予選会場は…
元の記事はここをクリック
ヤマハ・ライト・ミュージックコンテスト仙台ブロック予選会場が温室の中で行われたとは!
オフコースにとっての大きなターニングポイントになった場所…「温室」です。
今回の仙台旅行では西花苑の温室があった場所へ訪問したいと思います。
温室の写真は…
「仙台の折立へようこそ」のブログで紹介してされてます。
ここをクリック
小田さんの仙台生活
小田さんが東北大学工学部3回生までひとりで住まわれていた下宿、4回生になってから風呂付き共同生活された場所にも訪問したいのですが、この評伝にはそれらの詳細な情報が書かれていません。当然、民間住宅街の中なのでファンが押しかけて近隣住民の方々のご迷惑にならないよ〜に配慮されてるかもしれませんが…。
仙台の取材はあまりされなかったと見えて、その頃のオハナシはサラリと流されてます。
小田さんの母方のオハナシに関して必要以上にプライバシーの奥に入り込まれでおり、それ以降小田薬局の従業員さんの話題等が他の話題の取材のバランスがとれていないよ〜に思えます。
どなたか小田さんの音楽人生に重要な位置を占める仙台時代の情報をお持ちの方はお知らせください。
さいごに
明日からの仙台旅行…
お天気がアヤシイですがスタ☆レビ日和になる事を祈って楽しんできます。
仙台フィルハーモニー管弦楽をバックにあのスターダスト☆レビューがどんな演奏をするのか?…想像するだけでもワクワクドキドキ…ですよね。
要さんのギャグで楽団員さん達が笑いすぎて演奏できない…って事にならなければ良いんですが…。
現地レポを行います。お楽しみにっ!
おまけ
本日、スターダスト☆レビュー公式ページで東京エレクトロンホール宮城公演の開催が発表されましたのでお知らせいたします。