ついにその日が来ました。
いつかは、誰かがしでかすであろうと恐れていたことが、昨日8月29日、愛知県常滑市の愛知県国際展示場多目的広場野外特設ステージで開催されたHIPHOPライブ「NAMIMONOGATARI(波物語)2021」で感染症対策が守れない観客の動画がニュースで報道されました。
恐れていること
その1:ライブは悪だというイメージの浸透
その2:そこに参加するヒトも悪だ
その3:ライブがコロナを拡大させる
その4:今後、当該イベントでクラスターの発生した場合のさらなる炎上と他のライブへの影響
最初に思ったこと
その1:どうしても香川県の「モンバス」中止と比較してしまいます。
その2:主催者は事前に愛知県に相談してアルコール提供の許可を得ていたと説明しています。これが事実なら愛知県の判断が焦点になってきます。今のご時世、大規模イベントで酒類の提供は考えられないハナシです。飲酒で騒いだヒトだけを責めるのではなく、飲酒の許可を求めた主催者、それを認めた愛知県が今回の騒ぎの張本人です。
他の中止に追い込まれたイベントと同様、国や県にハシゴを外されたってカンジでしょうか?
その3:これからのイベントが非常にやりにくくなります。それに参加する我々も今まで以上の、感染症対策を守る必要があります。
その4:これからのイベントにおいて会場周辺で「イベント反対」を唱える団体の活動が予想されます。シュプレヒコールや、チラシの配布、挑発的な発言を投げかけられることも予想されます。決して挑発に乗らないようにしましょう。冷静にその場から離れましょう。
その5:身近なご家族、友人等からライブの参加を引き留める発言があるかも知れません。これはツライですね。説明すればするほど、言い訳がましくなってきます。
主催者について
office keef株式会社は地元愛知県名古屋市の会社です。
一般社団法人コンサートプロモーターズ協会の正会員でも賛助会員でありません。
ネットでは色んな事が書かれていますが、重要なことは、楽しいイベントが、制御不能にならないようにコントロールが出来るか、出来ないのなら事前にそうならない対策が立てれる能力があるか?・・・です。イベント会社はどこも中小零細企業です。代表者の心意気次第です。
起こったことは仕方ありません。事後処理をどうするか、どう収束させるか、代表者の方の手腕にかかってきます。苦しくて逃げだしたくなるでしょうが、真摯に対応すれば必ず道が開けてくることでしょう。
我々もマスコミやTwitter等にあおられて個人攻撃をするのではなく、同じ音楽を愛するものとして見守っていきたいと思います。
最後に主催者側の説明文を掲載いたします。記録として、この問題を更に考える資料として、冷静かつ客観的に読み返したいと思います。
お詫びと経緯のご説明
この度はNAMIMONOGATARI2021の開催にあたり、地域の皆様、全国の皆様、関係者の皆様そして、今まで音楽業界、イベント業界を支えてきて頂いた関係各位の皆様に多大なご迷惑、ご心配をおかけしてしまった事を深くお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。
以下、イベント開催までの経緯としてご説明致します。
今年の3月に開催を発表し、開催に向けて準備をしておりました。準備が進んでいく中、8月18日までの10日前までの時点で、今年の開催が可能な事、過度な飲酒でなければお酒の提供も可能という状態で愛知県から話を頂き、10日前から会場の設営に入りました。
そして、その日から常滑市が蔓延防止重点処置地域に指定され、人数制限が5000人へと縮小されました。その時点でチケット販売が5000枚を超えていた為、愛知県の指示に従い、8月20日でまずチケット販売を終了し、毎年行ってた子供向けプロジェクトの中止を決めました。その時点で売れているチケット枚数に関しては入場可能という指示も同時に頂きました。この時点で酒類の販売の自粛要請も頂いていましたが一部キャンセルできない物を販売しますと愛知県担当者に報告をし、過度の飲酒にならない様、お一人様二杯までとし、アルコールはアルコールチケットで販売をし杯数の管理をしていました。
そして会場内の感染予防対策として、ソーシャルディスタンスステッカー、エリア外飲食の禁止、飲食時以外のマスク着用のお願いなど、イベント会場内でその期間できる範囲以内の対策を講じました。その後、8月27日イベントの前日に緊急事態宣言が愛知県に発令されてしまいました。イベント当日を翌日に迎え、全ての準備が終わっていたタイミングでした。そのタイミングでイベントを中止や延期にする事が物理的にできませんでした。
蔓延防止重点処置地域になった時点でチケットの販売を止めるという事がその時点でできる大きな対策の一つでした。
しかし、イベント当日は8000人を超える観客が来場し、ソーシャルディスタンスは守られず、常に密な状態になってしまいました。主催者側としてはアーティストの入れ替わりの全ての間にナレーション付きの注意喚起の説明を流し、会場のメイン大型画面には注意喚起として、
①会場内は必ずマスクの着用をお願いします
②お客様同士ソーシャルディスタンスをお守りください。
③声を発しての鑑賞はご遠慮ください。
④飲食などでマスクを外す際は声を発さないようにお願いします
⑤飲食は決められたエリアでお願いします
⑥体調が悪くなったら遠慮せず係員に申し出ください。
⑦熱中症対策の為小まめな水分補給をお願いします。
と言った文書を表示しナレーション付きでお客様に直接認知を促していました。また、フロア地面には1メートル間隔のソーシャルディスタンスシールも貼っていました。途中改善されない状況を重く捉え、司会からの強い注意喚起としてマスクをしないとイベントが中断になってしまうとの事も促してはいましたが、結果として、大規模な音楽イベントの感染予防対策に対する認識の甘さが全国の皆様に多大なご心配をかけてしまった事を心より深く反省致しております。
今回、全出演者の方には会場到着後、関係者含む全員に抗原検査の実施も協力して頂き楽屋もちゃんと分けて、しっかりと感染予防対策にご協力して頂いていたにも関わらず、この度、このようなご迷惑をおかけしてしまった事を心よりお詫び申し上げます。全出演者、関係者の皆様、この度は誠に申し訳ありませんでした。
今回の出演者はイベント制作には一切関係ありません。全て制作会社の弊社に責任があります事、よろしくお願い申し上げます。
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